宿曜占星術の歴史や成り立ち、五行説についてまとめました。


宿曜占星術の歴史

約3000 年ほど前にインドで暦として発祥したものを中国僧「不空三蔵」が中国に持ち帰り、中国宿曜道として発展しました。

日本では約1200 年前に遣唐使として中国に渡った真言密教の開祖・弘法大師空海によって伝わりました。空海が持ち帰った多くの仏具や経典の中に宿曜経があり、空海は日常の生活や行動に宿曜道を積極的に取り入れて弟子たちに伝授しました。

宿陽動と陰陽道

当時の政治の判断基準として宿曜道は陰陽道と共に重宝され、この二つの占いによって国が守られていたのです。

宿曜経の使い手は宿曜師と呼ばれるようになり、この偉業を成し遂げた空海は五行や干支と併せて宿曜のロジックを用いて、その当時最先端の修法や秘法を行っていました。

秘法の一つとして有名なのが「神泉苑の雨乞い」で当時日本中が長期に渡り大干ばつで食糧危機であった為、弟子と共に秘法を駆使して雨乞いを行うと竜王が大蛇の姿で現れて大雨を降らせ枯れ果てた大地が蘇ったと言う言い伝えがあります。

歴史上の記録

また平安貴族の間で人気であった紫式部の「源氏物語」に「宿曜のかしこき人」との記述があり、「桐壺」の巻では光源氏誕生の際に宿曜師に運命を占わせる場面があります。さらには藤原道長の日記の暦注の中にも書き記されている。戦国時代には戦術をサポートする軍師の役割として活用されるようになりました。

たとえば織田信長は敵対する武将との相性を占い戦いに用いたり、武田信玄の軍配には27宿が書かれており現在も山梨県甲斐市の恵林寺で保管されています。江戸時代に入ると徳川家康は側近の天海僧正に全国の大名との相性を占わせ配置転換を行っていました。また子供の成長を記念する七五三の行事にも宿曜経が使われています。

旧暦の11 月15 日に固定化したのは三代将軍の徳川家光で、四男・幼名徳松(後の五代将軍・綱吉)が病弱であったため無事と成長を祈るために袴着の儀式や修法を行ったのが旧暦の11 月15 日、この日は満月であり「鬼宿日」に当たりあらゆることに大吉とされる吉祥日でした。これが現在の歳祝として引き継がれています。

それぞれの時代を通して多くの場面で活用されてきた宿曜経は、そのあまりの的中率の高さで江戸時代には封印されてしまいます。明治時代になり再び見直され宿曜占星術として現在では注目を浴び始めています。

宿曜占星術とは


月の運行と太陰太陽暦(旧暦)を基に性格・運勢・日々の吉凶・相性を占うものです。

宿→月の満ち欠け

曜→惑星

月の公転周期(27.321662 日)を基に月の満ち欠けが運命のリズムを伝えるもので月が地球の周りを一周する軌道を27に分けて「27宿」とし生まれた日に月がどこに宿っていたかで自分の宿星=本命宿が決まります。

正式名は『文殊師利菩薩及諸仙所説吉凶時日善悪宿曜経』

文殊師利菩薩:三人寄れば文殊の知恵で知られる「文殊さま」のこと、諸菩薩を主導するほどの知恵の優れた菩薩様(学問成就、知恵、息災、増益、出産、徐病の功徳がある)

及諸仙所説吉凶時日善悪宿曜経:その他諸々の仙人たちが文殊菩薩の知恵を授かって日々の吉凶や善悪を説きました。

空海が唱えた真言密教の思想『即身成仏』とは人がこの世に生まれ生身のまま究極の悟りを開き仏になる事を意味し現在の考えに置き換えると『自己実現』『次元上昇』(悩み苦しみ欲望を全て肯定し受け入れる事で成功する)に繋がります。

自分の宿を知り宿曜占星術を活用して運気の流れを先読みする事で個性が輝き本領を発揮できる。宿曜占星術には生きていく上で大切な多くの知恵とメッセージが秘められています。

五行説とは

五行説とは自然哲学の思想で「木もく」「火か」「土ど」「金こん」「水すい」の5種類の要素で構成され、互いに影響しながら循環するという考え方です。

自然界のあらゆるものや現象に当てはめられます。

あらゆるものや現象:季節・色・味・人間の五臓(肝、心、脾、肺、腎)

五行の関係性には「相生」と「相剋」があります。

相生:互いに生み出し強め合う

相剋:互いに抑制し打ち勝つ

相剋

木は土の養分を吸い取り土を制す

土は水を吸収し水の流れをせき止める

水は火を消す

火は金属を溶かす

金属(刃物)は木を切る

人間の五臓で考える時

自然界で起こる色々なストレスの中でお互いに助け合い、牽制しあったりして、身体のバランスを保っています。これが健康な状態です。

自然は生と死。
これらによって調和を保っています。
過剰でもなく不足でもなくしっかり循環することが大事なのは人間の体の中も同じです。

医食同源 占いと陰陽五行説

陰陽思想とは万物が「陰」と「陽」という二つの相反するエネルギーによって成り立つという考え方です。

「陰」=月→静けさ暗さ受動性の象徴

「陽」=太陽→動き明るさ積極性の象徴

この二つのエネルギー循環により地球上の私たちは植物や動物と同様に生かされています

人間は自然の一部「天神合一」で言い表せる東洋医学の考えの基本です。

・月と太陽、明るい暗い、温かいと寒いが循環する

こうした自然の中でバランスを整えることが健康を維持していくと考えます。

・陰と陽のエネルギーに対応していくことが生きていく上での絶対条件

太陽と月が一緒のバランスというのは季節で表すと「春分」と「秋分」です。

暑くもなく寒くもない心地よく過ごしやすい=不調がない証

このちょうど良いバランスを目指すことが陰陽の考え方となります。

陰陽五行説

人間と自然、宇宙のバランスを説明する基本的原理であり、人間の運命や運勢を占うための基本的理論として組み込まれているものです。

宿用占星術においても

吉と凶、光と影といった二元的要素が強調されるこのバランスの観点から

人の性格や運勢は固定されたものではなく、常に変化し、調和を保とうとする力が働いていると説いています。(解釈されています)


→ 良い運勢と悪い運勢が交互に訪れるので、常に変化する運命の流れを読み解いています。

自然界のエネルギーや季節の移り変わりも重視します。
木・火・土・金・水の要素がそれぞれの宿や占いの結果に影響を与えています。


→ 運勢を重視したり、人生における困難を乗り越えたりするための具体的アドバイスができます。個々の状況に応じたアプローチを取ることができます。

陰陽五行思想に基づいているので(西洋占星術とは異なる東洋的な視点)、より具体的で現実的な運勢や性格の解釈を行います。
そして、実践的で細かい判断が可能となります。


東洋的な視点とは、人間と自然、宇宙の調和を重視します。
例えば、「季節や時間の流れに基づく運勢判断」「個々の行動が自然界とのバランスに度もような影響を与えるか」など。



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